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ここは、田舎から出てきたどこーにでもいそうな学生≪ちくわ≫が、日常に流れているあれやこれやを拾い集めて、ある日はすりつぶし、ある日はこねまわし、ひそやかに物語に練りなおしてゆく――そんな場所なのです。

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おひさしぶりです

オフトゥンをラブに喩えた人がいた。いなかったかもしれない。ラブをオフトゥンにだったかな。まあいいよ、ともかくオフトゥンは暖かい。りりりりりりーん。りりりりりりーん。黒電話が鳴っている。黒電話。この音の名を黒電話なんて覚え方をしたおぼえはない。絶対音感ってこんな感じなのかな。音を確かめる前に、黒電話、アイフォンのせいだ、黒電話、黒電話。ぼくは世界から黒電話を消す。ぼくはオフトゥンに包まれる。ぬくぬく。包まれたままオフトゥンを離れた。離れてないんだけど、概念的に離れる。ぼくは歩いていた。オフトゥンは暖かい。一軒家の窓が見える。寒いなあ。暖かいんだけど。外が寒いからオフトゥンはあったかいのか、あれ、でも、ぼくはいま、外を歩いていて……なんでもいいか。ずっとこうしていたい。窓のなかに友人が見える。誰かと電話中のようだけど、こちらに気づいて手を振る。ああ、中に入れば美味しいシュークリームが食べられるんだ。ぼくには確信があった。おいしいシュークリームだ。だってそうじゃないか。超ロジカル! ぼくはオフトゥンのラブにくるまれながら、家の中に入る方法を考える。扉があるじゃあないか。ぼくは急いで室内へ駆け込んで、玄関に無造作に置かれた巨大なエクレアに…あれ、エクレアだっけ。シュークリームだったような…まあ、ともかくぼくはオフt

・・・オフトゥンをひっぺがされた。

???「ちくわさん!ちくわさん!」

なんだ。
エクレアは。
シュークリームは。
ちがう、オフトゥンだ。
寒い!寒い! オフトゥンを返せ!
ぼくのオフトゥンなんだぞ!

???「いいかげん長すぎですよ! スヌーズ機能の気持ち、そしてこうしてずっと待ってる私の気持ちも考えてください!」

なにをいってるんだ。
いいからオフトゥンを返そう。
健康な眠りはオフトゥンからはじまるし、
あらゆる世界の創造はオフトゥンとともにあった。
そんなことは考えればわかることだ。
これだから考えなしに動くひとびとは困る。

???「オフトゥーンじゃないですよ! もうディッツェンバーなんです!同じ展開を2回もやっている時間はないんですよ!」

やれやれ。

ぼく「同じ展開を2回もやってるのはそっちだろ、セリフも変わってないぞ」

わかっていた。
眠いのでよく思い出せないが、こんなことは1年前にもあった。
こいつはぼくを無理やり幸福に満ちた眠りから目覚めさせ、12月だからブログを書けと意味不明な難題をおしつけてくるのだ。
なにより困ったことに、こいつはオフトゥンをはぎとる。うばいとる。かすめとる。
オフトゥンが世界そのものであるぼくにとっては、こいつは世界の破壊者といってもいい存在なのである。

???「セリフは変えましたよ、今年は流行に乗せてドイツ語にしてみたんですよ」
ぼく「ぼくから言えることはただひとつだ、ぼくは今年もアドベントカレンダーでブログを毎日更新なんてしないし、そして第二にオフトゥンを君に渡すつもりもないんだ」
???「ただひとつって言って第二の主張が現れてるじゃないですか!」
ぼく「そんなことは会話の中ではよくあることじゃないか。これは原稿じゃないんだ。フランス人だっけ、『理由は3つある』っていってから考え始めるみたいな話があるけど、そんなことしないだけ優しいだろ。優しいぼくにオフトゥンを返してくれ、寒いんだよ」
???「フランス人がどうとかわかりません、日本なんですから日本の話をしてくださいよ」
ぼく「ディッツェンバーとかいってたひとに言われたくないよ!」
???「あ!そこで持ち出すんだぁ!さっきドヤ顔でドイツ語の話をしたときには完全にスルーしたくせにぃ!」

とかなんとかいいながらも、ぼくはオフトゥンを引っ張り引っ張り、なんとか奪還に成功した。
世界は平和に保たれた。

ぼく「ばたりぬす」
???「ばたりぬすじゃないです!話を進めましょう!」
ぼく「きいてるから続けて」
???「絶対寝るでしょ!」
ぼく「寝ない寝ない、体を起こしてるのが疲れたから寝転がって原稿書くだけ」
???「あなたまだ一度も体を布団から起こしてないですよ!」

りりりりりりーん!

ぼく「黒電話!」

ぼくは慌ててアイフォンのアラームを止める。
スヌーズではなく、きちんと「停止」を押したことを確認して、オフ

???「トゥンに戻らないでください」

ひどい。

???「何回その電話の音が鳴ったと思ってるんですか。まあそんなことはいいんですよ。12月はブログを書きましょう」
ぼく「でた! ほらでた!」

閃きあれ。
閃きがあった。

ぼく「わかった、君はあれだ、妖怪ブンショウカケだな?」
???「ぶん……なんですか?」
ぼく「妖怪ブンショウカケ。いろんなところに現れては、文章を書けと催促する生き物がいるらしいんだ。これって妖怪の仕業じゃないの」
???「ははは、いろんなところに現れて、文章を書けと催促する生き物なんているわけがぁ(笑)」
ぼく「おやすみ」
???「ちょっと!寸劇挟むんならオチまでちゃんと責任持ってくださいよ!」
ぼく「だって眠いんだ」
???「まあ、私はその妖怪なんとかではないですよ。どちらかというと、もっとやばそうなやつです」
ぼく「やばそうなやつ」
???「そうです」
ぼく「あれだな、askに数ヶ月おきに『ブログ書かないんですか』って送ってくるようなやつか」
???「それも私じゃないですよ!」

寝かせてほしい。
なんのための朝だ。
なんのためのオフトゥンだ。
この世界は眠ってこそ輝かしいものなのだ。
エクレアが消え、シュークリームが消え、ぼくはいよいよ人としての尊厳さえも奪われようとしている!

???「あなたは昨日寝る前に、朝起きたらブログを書こうと思っていたはずなんです。だから私が現れたんですよ」
ぼく「なんだそのあとづけ設定、ぼくはそんなこと思ってないぞ」
???「まあいいから思い出してください」

ふうむ。
ぼくは思い出す。
昨日の夜は、とある友人からの頼まれごとがあって、それの打ち合わせに行っていた。
初対面のひとに会って、というかぼく以外のみなさんがほとんど社会人というか真人間だったので、なんとなく心が硬くなった状態で家路について、それで。

ぼく「ははあ」
???「思い出しましたか」
ぼく「思い出したよ、うん、千代恋あめ氏の小説だね」
???「それです、それ」

焼きそば
過去への追想帰路

この2編を、寝ようと思っていたぼくはそれこそオフトゥンの中で読んだのだ。

ぼく「とても良かったんだ」
???「あなたはいつもそう言ってますね」
ぼく「いや、そうじゃなくて、飴的なやつじゃなくて…めっちゃよい…って感じだったんだ。それを書こうと思ってたんだけど、いかんせん書き始めるのが遅すぎて日付が変わっちゃいそうなのであんまり今日は本題に入れないんだけどさ」
???「メタ発言しないでください!なんのための対話形式なんですか!」
ぼく「ぼくは帰路のやつが特に好きでさ」

……みんな、そう、なのだろうか。もしそうなら、この機械的空気、一枚剥がせば賑やかになって、もっと楽しい……なんて、そんなことない。



ぼく「……のあたりのリズムとか、文体が、すごい時間が流れてる感じがするんだよね」
???「ふうむ。あなたには書けそうにないですね」
ぼく「そうそう、ぼくはのっぺりしちゃうからね。のっぺりずむ」
???「千代恋氏は、あみめでぃあのメンバーでもあるんですよね」
ぼく「そう。あみめでぃあっていう概念を編む文芸誌があって……」
???「対外的説明をしている時間はありません」
ぼく「そっちの彼は、ほんのときどきだけど、こういう文学的なものと概念の話が、うまく絡み合わない瞬間があって、というか、概念の話に気を遣ったゆえのものだと思うんだけど、ええと、彼の概念解釈みたいなのすごくおもしろいんだけど、絡まりかたでもったいないことになることが時たまあって、でも、この電車の文章はさ、めっちゃいい感じに絡まってるんだよ」
???「絡まってる。パスタとミートソース的な感じですかね」
ぼく「秒速5センチメートルもそうだけど、電車ってめっちゃ時間が流れるんだよね。移動してるのに移動してないから、二重の意味で時間らしさをもった時間がどーんとあるわけ。そういう時間が流れてる感じがなんか繊細に描いてあってさ、自分の心と世界と、どっちが先かわかんないけど影響しあって一気にそれ一色になる感じとか…」まあ、ぼくも一時期よく乗ってた区間だったってのもあるのかもしれないけど、ほええってなってさ」
???「語彙力がなくて困ってるところ恐縮ですが時間です」
ぼく「うぐぐ……」
???「やっぱり一年ぶりのブログを一時間で書こうというのが無理だったんですよ」
ぼく「予告編ということで、たぶんまたちゃんと書きます!!!!」
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